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星 陽崇*; Wei, Y.*; 熊谷 幹郎*; 朝倉 俊英; 森田 泰治
Journal of Alloys and Compounds, 408-412, p.1274 - 1277, 2006/02
被引用回数:39 パーセンタイル:84.47(Chemistry, Physical)先進的湿式再処理プロセスの開発において、マイナーアクチニド(MA=Am, Cm)の分離は最も重要な課題の一つである。MAは長半減期の放射性元素であるため、核分裂生成物と分離する必要がある。しかしながら、その化学的類似性からMAとランタニド(Ln)の分離は非常に困難である。近年、SやN等のソフトな配位子を含む抽出剤がMA(III)に対して選択性を有することが見いだされた。KoralikらはN-ドナー配位子を持つ2,6-bis(5,6-dialkyl-1,2,4-triazine-3-yl)-pyridine(R-BTP)がMA(III)に対し高い選択性があることを報告している。しかし、相互に分離するには多段の分離手法が必要である。抽出クロマトグラフィーは少量の物質を処理する手段としては最も有望な分離技術の一つである。新規に粒径50のポーラスシリカにスチレン-ジビニルベンゼンポリマー添着した担体にR-BTP抽出剤を含浸させて吸着剤を調製した。本吸着剤は吸脱着速度が速く、また、膨潤しにくいため抽出クロマトグラフィーへの利用に適している。Ln(III)とトレーサー量のAm(III)を含む模擬高レベル廃液の分離を検討した。R-BTP吸着剤を充填したカラムにより、Am(III)とLn(III)は相互に分離された。Amに対して極めて高い除染係数(10)が得られ、全元素が定量的に回収された。
Kim, S.-Y.; 朝倉 俊英; 森田 泰治; 池田 泰久*
Journal of Alloys and Compounds, 408-412, p.1291 - 1295, 2006/02
被引用回数:10 パーセンタイル:54.65(Chemistry, Physical)-ジメチルホルムアミド溶媒中のUO(-diketonato)DMF, UO(trop)DMF及びUO(sap)(DMF), (DMF=-dimethyl formamide, -diketonate=thenoyltrifluoroacetonate(ttfa), benzoyl trifluoroacetonate(btfa), and dibenzoylmethanate(dbm), trop=tropolonate, and sap=2-salicylidenaminophenolate)錯体について、サイクリックボルタンメトリー法を用いて電気化学的研究を行った。その結果、形式電位(E, .フェロセン/フェロセニウム)はUO(ttfa)DMF錯体(-1.176V),UO(btfa)DMF錯体(-1.183V),UO(dbm)DMF錯体(-1.461V),UO(trop)DMF錯体(-1.456V)及びUO(sap)(DMF)錯体(-1.585V)であった。これらの錯体は準可逆的にU(V)に還元され、多座配位子を有する錯体ほど、形式電位はより負側にシフトすることがわかった。以上の結果から、単座配位子を持つウラニル錯体よりも多座配位子を持つウラニル錯体の方が、安定なU(V)錯体を生成することが確認された。
有阪 真; 木村 貴海; 永石 隆二; 吉田 善行
Journal of Alloys and Compounds, 408-412, p.1307 - 1311, 2006/02
被引用回数:6 パーセンタイル:42.74(Chemistry, Physical)時間分解レーザー誘起発光分光法を適用し、高濃度塩化リチウム(LiCl)水溶液中の3価キュリウムの化学種と配位状態を調べた。3価キュリウムの発光寿命及び発光スペクトルから、その第1配位圏中の水分子数()と化学種の分布をそれぞれ決定した。さらに、化学種の分布に基づき、第1配位圏中の塩化物イオン数()を算出し、配位数(+)を評価した。LiCl濃度が6M以下の領域では、3価キュリウムの第1配位圏は水分子のみによって占められており、配位数は一定であることを明らかにした。6M以上の領域では、3価キュリウムが塩化物イオンと内圏錯体を生成していることを明らかにし、特に、10M以上の領域では、トリクロロ錯体及びテトラクロロ錯体が生成していることを見いだした。また、その配位数は6Mから10Mの領域では一定であったが、10M以上の領域ではLiCl濃度の増加に伴い減少することを見いだした。高濃度LiCl水溶液中におけるこのような配位数の減少はランタノイドでは見いだされておらず、アクチノイド特有の現象と考えられる。
白井 理*; 山名 元*; 荒井 康夫
Journal of Alloys and Compounds, 408-412, p.1267 - 1273, 2006/02
被引用回数:39 パーセンタイル:84.47(Chemistry, Physical)ウラン,ネプツニウム,プルトニウムの金属及び窒化物のLiCl-KCl共晶塩中の電気化学的挙動を、固体電極(Mo)並びに液体電極(Cd, Bi)を用いて調べた。金属の3価/0価の平衡電位は、液体電極上ではアクチノイド金属の活量が低下するために、固体電極の場合よりも正側にシフトした。また、窒化物の平衡電位も、窒化物の生成自由エネルギーにほぼ相当する電位分だけ、正側にシフトした。これらの挙動をアクチノイド系列と希土類系列について比較して議論した。
安居院 あかね; 水牧 仁一朗*; 朝日 透*; 佐山 淳一*; 松本 幸治*; 森川 剛*; 松下 智裕*; 逢坂 哲彌*; 三浦 義正*
Journal of Alloys and Compounds, 408-412, p.741 - 745, 2006/02
被引用回数:7 パーセンタイル:46.38(Chemistry, Physical)次世代高密度記録媒体材料の候補として期待される希土類-遷移金属アモルファス薄膜の垂直磁気異方性の濃度依存性を元素別に調べるために、DyCo膜の軟X線吸収測定及び磁気円二色性測定を行った。MCD測定は磁化の入射角に対する軸方向への射影としてあらわれ、濃度によってDyのモーメントの広がりが変化することがわかった。
高橋 嘉夫*; 村田 美穂*; 木村 貴海
Journal of Alloys and Compounds, 408-412, p.1246 - 1251, 2006/02
被引用回数:24 パーセンタイル:75.32(Chemistry, Physical)Eu(III)とシリカとの相互作用を吸脱着実験とレーザー誘起蛍光分光法によるEu(III)の状態分析により研究した。Eu(III)の吸着がイオン強度に無関係なこと,シリカが重い希土類元素により強い親和力を示すこと、及び吸着によりEu(III)内圏の水分子が除去されることから、シリカ表面のシラノールとEu(III)の内圏錯体形成が初期反応の重要なプロセスであることを見いだした。また、時間とともにEu(III)の水和数がさらに減少すること及びEu(III)の吸着が非可逆的であることから、Eu(III)とSiを含む新たな相がシリカ表面で形成されることが示唆された。さらに、Eu(III)の存在がシリカの溶解を著しく促進することから、Eu(III)がSi-O-Si結合を効果的に加水分解することを明らかにした。
阿部 浩之; 森本 亮*; 佐藤 史篤*; 東 順人*; 内田 裕久*
Journal of Alloys and Compounds, 408-412, p.348 - 350, 2006/02
被引用回数:10 パーセンタイル:54.65(Chemistry, Physical)水素吸蔵材料としてMm系AB型の希土類合金(MmNi)は有用視されており、既にニッケル水素電池の負極材として実用化されているが、自動車用等の水素貯蔵システムへの応用のためには、水素吸蔵性能の大幅な向上が必要である。そこで、材料表層改質にとって有力な手法であるイオン照射法を行い、合金の表面近傍に欠陥やボイドを生成させることによる水素吸蔵能向上の可能性を検討した。イオン照射を実施後、水素吸蔵能の変化を水素化速度の測定により評価した結果、照射によりMm系AB型希土類合金の吸蔵能が数倍向上することが確認できた。水素吸蔵能の向上は照射によって形成した表面近傍の欠陥濃度に依存し、これらの欠陥の存在が水素化速度を増加させていることがわかった。
南川 卓也; 鈴木 義規*; 尾崎 卓郎; 大貫 敏彦; Francis, A. J.*
Journal of Alloys and Compounds, 408-412, p.1329 - 1333, 2006/02
被引用回数:3 パーセンタイル:28.65(Chemistry, Physical)好気性細菌によるEu(III)存在下でのS-リンゴ酸の分解挙動を調べた。10mMのリンゴ酸に0, 0.05, 0.1, 0.2mMのEu(III)を加えてリンゴ酸の分解挙動を調べるとEu(III)の濃度が上がるにつれてリンゴ酸の分解が遅くなることがわかった。この結果より、リンゴ酸がEu(III)に配位することにより、Eu(III)の毒性が抑制されることがわかった。またリンゴ酸が分解されると、おもに2種類の有機酸が培養液中に放出される。このうちの一つはピルビン酸であり、リンゴ酸分解後もピルビン酸がEu(III)を可溶化していることがわかった。われわれの研究は環境中の有機酸だけでなくその分解性生物もEu(III)の環境移行に影響を与えることを示している。
尾崎 卓郎; 鈴木 義規*; 南川 卓也; 吉田 崇宏; 大貫 敏彦; 木村 貴海; Francis, A. J.*
Journal of Alloys and Compounds, 408-412, p.1334 - 1338, 2006/02
被引用回数:47 パーセンタイル:87.21(Chemistry, Physical)Eu(III)と土壌微生物シュードモナス,リンゴ酸,クエン酸及びシデロフォア(DFO)との相互作用を調べた。リンゴ酸はEu(III)に対する存在比が極めて大きい場合のみ、錯生成によりEu(III)のシュードモナスへの毒性を軽減させた。クエン酸とEu(III)はシュードモナスによって分解されない1:1錯体を形成した。Eu(III)はDFOに高い親和性を示すが、DFOから解離した水和イオンとしてシュードモナスに吸着した。時間分解レーザー誘起蛍光分光法により、シュードモナス上のEu(III)は多座の内圏配位錯体として吸着することを明らかにした。
藤井 俊行*; 浅野 秀樹*; 木村 貴海; 山本 剛*; 上原 章寛*; 山名 元*
Journal of Alloys and Compounds, 408-412, p.989 - 994, 2006/02
被引用回数:10 パーセンタイル:54.65(Chemistry, Physical)硝酸カルシウム融解水和物中の3価希土類イオンの化学状態への水分含有量の影響を種々の分光法により検討した。Ca(NO)・HO中のEu(III)の蛍光分光及びNd(III)の吸光分光を用いて超高感度遷移の変化から配位対称性の変化を分析した。ラマン分光とEXASFによりY(III)に結合した酸素を解析した。Eu(III)及びDy(III)の発光寿命測定によりイオンの水和数変化を評価した。以上の結果から、水分含有量の減少とともに水和数は減少し、希土類イオンと硝酸イオン間の相互作用は増加することを見いだした。また、配位圏の対称性は、この相互作用により徐々に歪むことを明らかにした。
田中 裕久*; 丹 功*; 上西 真里*; 谷口 昌司*; 木村 希夫*; 西畑 保雄; 水木 純一郎
Journal of Alloys and Compounds, 408-412, p.1071 - 1077, 2006/02
被引用回数:51 パーセンタイル:88.55(Chemistry, Physical)自動車用ガソリンエンジンからの排ガスは酸化還元変動を伴っているが、排ガスを無毒化するために完全燃焼に近い条件で動作している。LaFePdOペロブスカイト触媒は「インテリジェント触媒と命名され、自動車排ガス中の自然な雰囲気変動の中で貴金属の自己再生の能力をもっている。アルコキシド法で作成されたペロブスカイト触媒のLaはAサイトに位置する。Pdは酸化雰囲気中ではBサイトに位置し、還元雰囲気中では金属微粒子となって析出する。その酸化還元変動中でもペロブスカイト構造は全体として保たれる一方で、Pdの周りの局所構造は全く可逆に変化する。その結果、Pd金属粒子の肥大化は抑制される。また200Cもの低温でも自己再生機能が働いていることがわかった。高活性が維持されるため、Pdの必要量が激減した。この技術は触媒設計の新しい世界標準として期待される。
立岩 尚之; 中川 彰利*; 藤尾 和彦*; 河江 達也*; 竹田 和義*
Journal of Alloys and Compounds, 408-412, p.244 - 247, 2006/02
被引用回数:2 パーセンタイル:21.85(Chemistry, Physical)希土類単体プラセオジミウム(Pr)は20GPaにおいてd-fcc結晶構造(Pr-III相)から-U型(Pr-IV相)へと結晶構造が変化する。この転移は16%に及ぶ体積収縮を伴い、Prイオンの価数転移に起因すると考えられている。高圧相では2つの4f電子が遍歴的電子状態にあると考えられる。Pr-IV相の電子状態を調べるため、われわれは32GPaまでダイヤモンドアンビルセルを用いた高圧下電気抵抗測定を行った。Pr-IV相における電気抵抗の温度依存性は上に凸の特徴を示し、4f電子はフェルミエネルギー近傍で狭い準粒子バンドを形成することが示唆される。また、Pr-IV相ではで電気抵抗異常が出現する。低温における電気抵抗の磁場依存性などから考慮して、磁気的基底状態が示唆される。の起源について議論する。
水牧 仁一朗*; 吉井 賢資; 渡辺 康裕*; 七尾 進*
Journal of Alloys and Compounds, 408-412, p.737 - 740, 2006/02
被引用回数:3 パーセンタイル:28.65(Chemistry, Physical)標記金属間化合物について、放射光を用いた磁気円二色性(MCD)測定を行った。セリウムのL吸収端で観測したところ、混合原子化物質に特有の2ピーク構造が観測された。セリウムイオンは、4fと4fの状態からなっているが、セリウムの4f状態は、Coの置換量を増やすとともに増加することがわかった。また、Co置換量を増やすと、MCDの強度は減少することも観測された。総和則より、スピンモーメント,軌道モーメントなどを求めたところ、Ce-5d電子の軌道モーメントは極めて小さいながら存在し、この系の物性に寄与していることがわかった。